アスファルトに立つ心の原人、THE BACK HORN。ささくれ立ったリフが響き渡り、裸足のVo山田の姿が現れた時点で、早くも場内の雰囲気は一変。1曲目の“コバルトブルー”から山田の血管ブチ切れヴォーカルは全開で、この日は最後の“カオスダイバー”まで手綱を緩めることはなかった。とにかく激情で突っ走る。ライヴを終えたときには山田の衣服は足まで汗で染まっていた。

そして、我らがエレカシの登場! 靖国参拝の時事ネタも絡めつつ、“悲しみの果て”“so many people”“星の砂”(!)、そして“今宵の月のように”という完全最強モード。宮本のパフォーマンスはどんどんとフリーキーに、しなやかになっていく。しかも、最後はあの必殺の名曲“ガストロンジャー”。より困難になっていくこの世界の状況を抱えながら進んでいくエレカシの歌。だから、エレカシの歌はたまらないのだ。(古川琢也)