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パワーポップの弾けるスウィートネスとギターロックの荒削りな蒼さをまっすぐに鳴らす3ピース、the HANGOVERS。99年の結成から約10年を経て、ついにロック・イン・ジャパンのステージに登場である。まず最新シングルの“HONEST I DO オネスト・アイ・ドゥー”で幕を開け、キュートな“シャローナ・シャローナ”、8月の空気感をたっぷり閉じ込めた“crytanthus”“サマーサイド”が続く。エヴァーグリーンな輝きを放つグッド・メロディとタイトなリズム、トミーの不器用だけど胸を打つヴォーカルのコンビネーションを聴いていると、がむしゃらな青春期の思い出が蘇ってきてなんだかほろ苦い気分になってしまう。派手なMCもパフォーマンスもないけれど、3ピースというシンプルなサウンドにめいっぱい心を込めて鳴らされるロックンロールには、オーディエンスの心をがっちりと掴んでドキドキで満たしていくパワーが宿っていた。なんだか消えない魔法にかかってしまったみたいな、そんなほのかな安らぎが残るアクトだった。(林敦子)

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