QUICK REPORT
2007.08.05


90年代初頭のハードコア/オルタナティヴ・シーンにとって伝説的存在であったBEYONDSが昨年復活。ROCK IN JAPANに参戦である。ヴォーカルの谷口(ex. fOUL)とギターの岡崎(ex. PEALOUT)というオリジナル・メンバーに加え、ベースに元HUSKING BEE現word/FINE LINESのテッキンこと工藤、ドラムスに現VOLA & THE ORIENTAL MACHINEのアヒトイナザワという最強体制。当時の邦楽では絶対にあり得なかったヴォーカル・ライン、切り裂くような攻撃性と滲む文学性が同居したギター、その革新性は今もまったく失われていない。93年に発表した2枚のアルバムに収録された伝説的な楽曲はもちろんのこと、昨年の復活後にリリースされたシングル曲“シルトの岸辺で”にも、まったくブレはない。暴力的な衝動、狂気、そのなかで一瞬立ち上がってくるリリカルな情動がたまらない。MCのなかでも言っていたが、今年リリースするアルバムのために、フェス後、すぐにレコーディングに入るという。伝説のバンドとしてだけではなく、これから作ってくれる伝説も楽しみでしょうがない。(古川琢也)