歩いてきて、マイクに頭をぶつけるというパフォーマンスとともにステージに登場したエレファントカシマシ。「俺は闘い続けることを、楽屋で決めてきました」。そうアドリブで歌ってみせた1曲目は“ガストロンジャー”。今のエレカシは、初っ端から一歩も退かないガチンコ・モード全開である。そして、2曲目はなんと“今宵の月のように”。「ここで息切れしたらマズイと思って、4日前からタバコをやめてきたら、本当に体調がいい」とMCで語っていたが、今日の宮本浩次は、最後の力まで振り絞るかのように歌う。新曲だという“さよならパーティー”を挟んで、“悲しみの果て”、そして、この曲の真価を露にするような“風に吹かれて”のピアノ・ヴァージョン。もちろん、最後を締めるのは最新アンセム“俺たちの明日”。最近のエレカシの言葉はどんどんやわらかく、けれど、どんどんラジカルになっている。最後に、オーディエンスを指差しながら「ドーンと行け」と言って、ステージを去った宮本は、本当にカッコよかった。(古川琢也)