QUICK REPORT
2007.08.04


2日目、レイク・ステージのトップバッターを飾るのは新世代ギター・ロックのブライテスト・ホープBase Ball Bear。今年元日のCOUNTDOWN JAPANでは巫女さんや獅子舞の正月コスプレで登場した彼らだが、今回は「マルイで揃えてきました」(小出)という浴衣にはっぴと、すっかり「夏祭り」モードである。

「ひたちなかーっ!!」。帯をきゅっと締めたVo小出の第一声とともに“CRAZY FOR YOUの季節”からライヴはスタート。ソリッドなギターに、思わず口ずさみたくなるサビのメロディ、それを補強するB関根のコーラス。インディーズ時代の代表曲にして彼らのスタイルを象徴するこの曲に、観客の興奮はのっけから最高潮だ。その勢いのままに恒例のG湯浅のダンス・タイムへ突入。コスプレにしてもそうだが、こういうセンス・オブ・ユーモアは間違いなく彼らの重要な一面である。と同時に蒼い衝動やシリアスな世界観も持ち合わせているところがこのバンドの魅力。最新シングルである“真夏の条件”はそんなダークでシリアスな側面がよく現れた曲だ。「夏」というイメージから「焦燥感」や「切迫感」や「渇望」ばかりを引っ張り出してくるBase Ball Bear流サマー・アンセムである。続けて披露されたもうひとつの夏ソング“ドラマチック”に込められた夏のワクワク感と双曲線を描きながら、この暑い季節を立体的に描き出していく。ラストにも“ELECTRIC SUMMER”を選び、徹頭徹尾「夏」をテーマに構成されたステージ。しかし彼らが見せてくれたのは、いつも僕たちが感じているそれとは一味違った「夏」の姿だった。(小川智宏)