QUICK REPORT

img

 昨年より、ウィング・テント初日のトップに「TEENS ROCK IN HITACHINAKA優勝バンド」という枠が設けられた。毎年7月に、ここひたち海浜公園・水のステージ(当フェスでいうLAKE STAGEの場所です)で行われている、10代限定のアマチュア・バンド・コンテスト「TEENS ROCK IN HITACHINAKA」でグランプリを獲得したバンドは、ROCK IN JAPAN FESのこの時間に出演できる、というもので、その1回目だった昨年、グランプリを獲ったのは、大阪の高校2年生2人組、P-MANだった。で、今年その権利を射止めたのは、長野から来た4人組、Lightship。今のライヴハウス・シーンどまんなかな感じの英語詞のエモっぽいパンク・チューン、ヴォーカルがギターをアコースティックに持ち替えてのしっとりと叙情的なスロー・ナンバー、今度は日本語のさわやかなパンク・ナンバー“かげろう”(というタイトルだとMCで言ってました)――と、3曲それぞれスタイルは違えど、いずれも全っ然高校生のレベルではない。なんだこのソング・ライティング力。特に、激しい曲でもきれいな声で朗々と言葉をメロディにのせていくヴォーカルは相当のもの。数年以内に、普通に出演バンドとしてこのフェスに戻ってきても不思議はない、そんなクオリティの高いパフォーマンスを観せてくれた。しかし、誰ひとりとして知らないバンドなのに、よくこんなに観に来てくれるなあ、このフェスの参加者のみんなは。バンドも相当うれしかったと思います。(兵庫慎司)

img