QUICK REPORT
2007.08.03

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《いまなにがみえる? いまなにを感じる?》と、“I Wanna Know”を歌いながら、AIが登場! バックバンドとコーラス隊には主に黒人のメンバーが顔を揃え、重厚な演奏でLAKE STAGEをゴスペルさながらの空間に染め上げていく。今回フェス初参戦となるAIは、「初のロック・イン・ジャパン、相当楽しんじゃってます!」とMCしながら、前歯の隙間から水をピューと出してお茶目な面を見せる。「私がしゃべるとほんとに長いから、新曲やるね」と言いつつ演奏された“I’ll Remember You”では、メッセージ性の高い歌詞のひとつひとつを抱きしめるように歌っていく。親しみやすいMCと、高度なスキルに裏打ちされたソウルフルな歌──このギャップを楽しめるのも彼女のライヴならではだ。続く“イマ”“LIFE”を体に浴びていると、「歌、うまいなあ」という本当に単純な思いが浮かんでくる。R&B、ヒップホップ、ロックといったジャンルをすべて呑み込み、力強くどこまでも伸びやかな声でアウトプットしていく「歌」は、たくましいAIの魂のかけらが入っているようだ。「歌は生きがい」と語り、「みんなをあげていきたい」という思いを歌詞に込めるAIは、まさにソウル・ディーバだ。大ヒットチューン“Story”を歌うオーディエンスの顔を見たAIは、優しくて愛情いっぱいの顔で微笑む。その姿に、ちょっと泣きそうになってしまった。歌の力を信じるAIと、せいいっぱいそれに応える観客とのエール交換は、ラスト曲“BRAND NEW DAY”まで続いた。(上田智子)