12:20 エレファントカシマシ、
炎天に負けない熱いライヴ・パフォーマンス! 

8/3 15:30 UP

 正午をまわり、炎天下のグラス・ステージに現れるのは4年連続出場となるエレファントカシマシ。聴く者の度肝を抜く衝撃的な傑作最新アルバム『俺の道』をリリースしたばかり、先日行われた夏恒例の日比谷野音ライヴも非常に素晴らしい内容だっただけに、個人的にとても楽しみにしていたステージだ。
 アルバムの表題曲“俺の道”で幕を開けたライヴ。ピンと張った1本の糸のような緊張感あふれる静かなメロディでスタートするこの“俺の道”、初っ端からメンバーの気合がひしひしと伝わってくる。宮本のテンションもとても高い。最近の宮本のテンションは“ガストロンジャー”のような炸裂する高さというよりも、体内でぼこぼこと煮えたぎるマグマのような高さであり、それがかえって恐ろしい。要所要所で一気に吹きだすときの迫力は凄まじいのだ。そしてその瞬間は早くもこの曲の中盤、「ドゥドゥドゥドゥッドゥドゥーー、ドゥドゥドゥドゥッドゥドゥーー、ドゥドゥドゥドゥッドゥドゥードゥドゥドゥードゥドゥドゥーー」というこうやって書くとわけのわからない(というか聴いていてもわけのわからない)雄叫びで一気に爆発。そしてそのまま“ハロー人生!!”へと流れこむ。スタンディングゾーンの最前列から後方まで、宮本の「俺の人生に火を灯すぜ!」「火を灯せーーーー!!!!」のシャウトに拳を上げて応えている。去年のステージでは何度も「言葉が聞こえてますか?」「届いてますか?」ともどかしそうに繰り返していた宮本だったが、今日は何も言わなくとも彼の熱い魂がオーディエンスに届いている。すごくいい。
 続く2曲はバンドの転換点となった昨年末のミニ・アルバムから“クレッシェンド・デミネント”“何度でも立ち上がれ”。角刈りになって髪の毛を引っ張れなくなったイシ君に対し、「違うとこ弾くな!」と言い放って平手打ちする宮本。もちろん会場からは歓声があがる。弾き語りで「昨日ホテルに泊まったんですけど、ひとりでいると恥ずかしいことばっかり浮かぶんですよねぇ。そう、だからエブリバディ、ロック・イン・ジャパン楽しもうぜー!」と彼の中でしか繋がらないMCを発したあと、なんと早くも『俺の道』以降の新曲を披露! アルバム発売前からすでにスタジオ入りし、新曲作りにいそしんでいるとは聞いていたが、もうライヴでやるとは! 歌詞はまだついてないものの、彼らがロック・バンドとして非常に豊かな時期にいることが実感され、嬉しくなる。
 永遠の名曲“悲しみの果て”を挟んで、後半戦は再び『俺の道』へ。“俺の中の宇宙”“ロック屋(五月雨東京)”“どこへ?”“生命讃歌”と一気にたたみかける。大きく見開いた目で客を睨みつけながら叫び歌う宮本。MCも「エブリバディー!」の呼びかけもほとんどない、ひたすら楽曲を叩きつけるステージングだったが、オーディエンスとの一体感は過去4年の中でもダントツ。「とにかく自分たちのロックを突き進めていくんだ」という強靭な覚悟に裏打ちされた真摯なパフォーマンスが、現在のエレカシのロックが持つ圧倒的な強靭さをその場にいた人間全員に確実に叩き込んだ、素晴らしいライヴだった。(有泉智子)
「アーティストサイン入りCOLTが当たる」
抽選の列に並んでいました。
しかし、笑顔のヤング・ガイズはバンプがお好き

スプリンクラーで水を浴びた直後のヤング・ガールズ。
地元のお祭りに参加するため(?)
1日目と最終日のみのご来場。


日程――2003年8月1日(金)、2日(土)、3日(日)
時間――開場9:00 開演11:00 終演20:30(各日共予定)*雨天決行(荒天の場合は中止)
会場――茨城県ひたちなか市国営ひたち海浜公園
お問合せ――ROCK IN JAPAN FESTIVAL事務局
0180-993-611(24時間テープ対応、PHS不可)
ロック・イン・ジャパン・フェスティバルのWEBサイトは、PC、携帯どちらもhttp://www.rijfes.co.jp/